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ビスケット通信

小説(とたまに絵)を書いてるブログです。 現在更新ジャンルは本館で公開した物の再UP中心。 戦国BASARAやお題など。

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君はいつも熱を帯びている3

ん…?

あの少女どこに行くんだ?

体育館は左だぞ?
迷子…なわけないよな…

「おはようございます!」
「…ああ、おはよう」

ここから離れる訳にもいかない…

だが…いや、大丈夫だろう。
他の教師が見つけるだろうしな。


入学式が始まる5分前…

いくらなんでもこの時間に来る新入生はそうそういないはずだ。

体育館に、急ぐ。


体育館に入り、教師席へと座った。

「今年は問題児いないといいですねぇ…ん?佐藤先生?キョロキョロしてどうかしましたか?」

隣にいたベテラン教師石田が、私の挙動不審さに気がつく。

--あの少女は…?

辺りを見回し、同じ顔、髪型の女子生徒がいないか探していた

「……いえ、なんでもありません…」

名前を知っていれば、名簿を調べて来たかどうか確認出来るんだが…

「あの、石田先生…髪を腰まで長くおろしてる新入生を見ませんでしたか?」

「わからないねぇ…佐藤先生、その生徒がどうかしたんですか?」

当然、300人近くいる生徒をいちいち覚えているはずはないのだが。

「いえ、気にしないで下さい」

微かな期待も虚しく、入学式の始まる知らせを、チャイムは奏でた。


新入生代表者が、舞台に上がり、語り始めた。

--早く終わってほしい

あの少女の事が頭から離れなくて、新入生代表の言葉なんて、耳に入らなかった。

「石田先生、教師挨拶の後…少し抜けさせて頂けませんか?」

「珍しい…佐藤先生、なにか急用ですかな?」

急用と言われれば急用な気もする。
理由は-…

--あの少女が…不安になっているかもしれないから…

「-…ええ、弟から呼ばれまして。大事な相談があると」

…もちろん、嘘だ。

弟はいるが、大事な相談だなんて今まで一度も受けたことはない。

「…そうですか、じゃあ、私が言っておきますから、佐藤先生行ってきて下さいよ」

なんと優しい先生か…いや、貫禄のある腰の据えた先生だ。
私は石田先生を、教師として、人生の先輩として尊敬している。
私もこんな先生になりたいものだ…

「すみません…じゃあ、失礼します…」

静かに立ち、あまり音を立てずに体育館を出た。
…扉の音は、静かに出来なかったが、大丈夫だろう。


少女の曲がったあの先は、中庭に繋がる道。
途中に別れ道があったとしても、普通は真っ直ぐ行くはず…

「はぁ…」

…いた…

長い黒髪を風邪にそよがせ、噴水前のベンチにちょこんと座っていた。

その表情は--俯いていて、分からない。

ゆっくり近づき、そっと声をかけた。

「…君、新入生?入学式は始まっているけど?」

「ひゃっ…!?」

よほど驚いたのか、ビクッと体を震わせて、私を見上げた。
少女の黒い瞳が、真っ直ぐ私を見る。

…澄み切った綺麗な瞳をしている…魅入ってしまいそうだ…

これが、初めて少女と交わした会話だった…




**†あとがき†**
長くなってしまいましたね…
弟がいることが発覚。兄と違って生意気です
まぁ、いつか登場すると思います
どんな役にするかワクワクします…(>ω<)

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堕天使エレナ
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職業:
学生
趣味:
絵描き 執筆 読書 ゲーム 寝る 妄想 便せん作り
自己紹介:
うえのイラスト画像はいただきもの。
オンラインでは執筆を
オフラインではイラスト中心に活動中デス
ギャルゲー、音ゲー、RPG系、シュミレーションゲームが好き
格ゲーやアクションは苦手

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