ビスケット通信
小説(とたまに絵)を書いてるブログです。 現在更新ジャンルは本館で公開した物の再UP中心。 戦国BASARAやお題など。
君はいつも熱を帯びている3
- 2008/11/15 (Sat)
- 君はいつも熱を帯びている(オリジナル) |
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ん…?
あの少女どこに行くんだ?
体育館は左だぞ?
迷子…なわけないよな…
「おはようございます!」
「…ああ、おはよう」
ここから離れる訳にもいかない…
だが…いや、大丈夫だろう。
他の教師が見つけるだろうしな。
入学式が始まる5分前…
いくらなんでもこの時間に来る新入生はそうそういないはずだ。
体育館に、急ぐ。
体育館に入り、教師席へと座った。
「今年は問題児いないといいですねぇ…ん?佐藤先生?キョロキョロしてどうかしましたか?」
隣にいたベテラン教師石田が、私の挙動不審さに気がつく。
--あの少女は…?
辺りを見回し、同じ顔、髪型の女子生徒がいないか探していた
「……いえ、なんでもありません…」
名前を知っていれば、名簿を調べて来たかどうか確認出来るんだが…
「あの、石田先生…髪を腰まで長くおろしてる新入生を見ませんでしたか?」
「わからないねぇ…佐藤先生、その生徒がどうかしたんですか?」
当然、300人近くいる生徒をいちいち覚えているはずはないのだが。
「いえ、気にしないで下さい」
微かな期待も虚しく、入学式の始まる知らせを、チャイムは奏でた。
新入生代表者が、舞台に上がり、語り始めた。
--早く終わってほしい
あの少女の事が頭から離れなくて、新入生代表の言葉なんて、耳に入らなかった。
「石田先生、教師挨拶の後…少し抜けさせて頂けませんか?」
「珍しい…佐藤先生、なにか急用ですかな?」
急用と言われれば急用な気もする。
理由は-…
--あの少女が…不安になっているかもしれないから…
「-…ええ、弟から呼ばれまして。大事な相談があると」
…もちろん、嘘だ。
弟はいるが、大事な相談だなんて今まで一度も受けたことはない。
「…そうですか、じゃあ、私が言っておきますから、佐藤先生行ってきて下さいよ」
なんと優しい先生か…いや、貫禄のある腰の据えた先生だ。
私は石田先生を、教師として、人生の先輩として尊敬している。
私もこんな先生になりたいものだ…
「すみません…じゃあ、失礼します…」
静かに立ち、あまり音を立てずに体育館を出た。
…扉の音は、静かに出来なかったが、大丈夫だろう。
少女の曲がったあの先は、中庭に繋がる道。
途中に別れ道があったとしても、普通は真っ直ぐ行くはず…
「はぁ…」
…いた…
長い黒髪を風邪にそよがせ、噴水前のベンチにちょこんと座っていた。
その表情は--俯いていて、分からない。
ゆっくり近づき、そっと声をかけた。
「…君、新入生?入学式は始まっているけど?」
「ひゃっ…!?」
よほど驚いたのか、ビクッと体を震わせて、私を見上げた。
少女の黒い瞳が、真っ直ぐ私を見る。
…澄み切った綺麗な瞳をしている…魅入ってしまいそうだ…
これが、初めて少女と交わした会話だった…
**†あとがき†**
長くなってしまいましたね…
弟がいることが発覚。兄と違って生意気です
まぁ、いつか登場すると思います
どんな役にするかワクワクします…(>ω<)
あの少女どこに行くんだ?
体育館は左だぞ?
迷子…なわけないよな…
「おはようございます!」
「…ああ、おはよう」
ここから離れる訳にもいかない…
だが…いや、大丈夫だろう。
他の教師が見つけるだろうしな。
入学式が始まる5分前…
いくらなんでもこの時間に来る新入生はそうそういないはずだ。
体育館に、急ぐ。
体育館に入り、教師席へと座った。
「今年は問題児いないといいですねぇ…ん?佐藤先生?キョロキョロしてどうかしましたか?」
隣にいたベテラン教師石田が、私の挙動不審さに気がつく。
--あの少女は…?
辺りを見回し、同じ顔、髪型の女子生徒がいないか探していた
「……いえ、なんでもありません…」
名前を知っていれば、名簿を調べて来たかどうか確認出来るんだが…
「あの、石田先生…髪を腰まで長くおろしてる新入生を見ませんでしたか?」
「わからないねぇ…佐藤先生、その生徒がどうかしたんですか?」
当然、300人近くいる生徒をいちいち覚えているはずはないのだが。
「いえ、気にしないで下さい」
微かな期待も虚しく、入学式の始まる知らせを、チャイムは奏でた。
新入生代表者が、舞台に上がり、語り始めた。
--早く終わってほしい
あの少女の事が頭から離れなくて、新入生代表の言葉なんて、耳に入らなかった。
「石田先生、教師挨拶の後…少し抜けさせて頂けませんか?」
「珍しい…佐藤先生、なにか急用ですかな?」
急用と言われれば急用な気もする。
理由は-…
--あの少女が…不安になっているかもしれないから…
「-…ええ、弟から呼ばれまして。大事な相談があると」
…もちろん、嘘だ。
弟はいるが、大事な相談だなんて今まで一度も受けたことはない。
「…そうですか、じゃあ、私が言っておきますから、佐藤先生行ってきて下さいよ」
なんと優しい先生か…いや、貫禄のある腰の据えた先生だ。
私は石田先生を、教師として、人生の先輩として尊敬している。
私もこんな先生になりたいものだ…
「すみません…じゃあ、失礼します…」
静かに立ち、あまり音を立てずに体育館を出た。
…扉の音は、静かに出来なかったが、大丈夫だろう。
少女の曲がったあの先は、中庭に繋がる道。
途中に別れ道があったとしても、普通は真っ直ぐ行くはず…
「はぁ…」
…いた…
長い黒髪を風邪にそよがせ、噴水前のベンチにちょこんと座っていた。
その表情は--俯いていて、分からない。
ゆっくり近づき、そっと声をかけた。
「…君、新入生?入学式は始まっているけど?」
「ひゃっ…!?」
よほど驚いたのか、ビクッと体を震わせて、私を見上げた。
少女の黒い瞳が、真っ直ぐ私を見る。
…澄み切った綺麗な瞳をしている…魅入ってしまいそうだ…
これが、初めて少女と交わした会話だった…
**†あとがき†**
長くなってしまいましたね…
弟がいることが発覚。兄と違って生意気です
まぁ、いつか登場すると思います
どんな役にするかワクワクします…(>ω<)
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自己紹介:
うえのイラスト画像はいただきもの。
オンラインでは執筆を
オフラインではイラスト中心に活動中デス
ギャルゲー、音ゲー、RPG系、シュミレーションゲームが好き
格ゲーやアクションは苦手
感想・お問い合わせは下記マデ(☆を@に変えてねっ)
datennsierena☆yahoo.co.jp
小説のお仕事、有料無料、業者同人問わず受けます
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