ビスケット通信
小説(とたまに絵)を書いてるブログです。 現在更新ジャンルは本館で公開した物の再UP中心。 戦国BASARAやお題など。
子供の日B~ヴァリアー編~
「じゃあオレは、ヴァリアーの人達に…」
「十代目っ?!」
ヴァリアーと言ったとこで、獄寺君が驚いて柏餅の入った箱を落としそうになる。
「どっどうしたの?獄寺君」
「どうしたの?じゃないっすよ!なんでヴァリアーの奴等なんかに持ってくんですかっ!!」
落としそうになった柏餅の箱を支え、どうしたのか聞けば獄寺君は血相を変えて怒りだした…。
…なぜ?
『子供の日B~ヴァリアー編~』
「十代目ー…やっぱり俺が一緒に行きますよ」
「いーの。獄寺君が一緒に行ったら喧嘩になるだろ?」
「…そ…そうですが…」
現在、なんとか獄寺君を言いくるめて、ヴァリアー邸へと歩いている途中。
やっぱり気が進まないようで、ヴァリアーに届ける事に同意してくれたものの、一緒についてくると言って聞かないのだ。
「喧嘩しませんから!」
「いや…絶対喧嘩になるから…」
どうしたら引いてくれるんだ…?
オレは無い頭で必死に考える。…ふと何かが過った。
…それマジ?大マジ。
嘘だよね?本当。
もう一人のオレが、言うには、アレをやれば良いらしい…。誰だよ
「ね…ねぇ獄寺君」
「なんスか?」
本当に聞くのか…?
今度は答えなかった。ただ、笑顔で頷いたような気がする。…多分だけど。
「あ、あのね…」
オレは獄寺君の正面に行き、近くに寄った。
そして―――
「一人で行きたいんだ。…ね?いいよね?」
「十代目…っ」
上目遣いで獄寺君を見上げた。…これ本当に聞くのか…?つーか、マジでやってるオレが惨めだ…。
「わ…わかりました…。十代目がそう言うなら…」
「本当!?ありがとう獄寺君!じゃあ行ってくるよ!」
お礼を言い、ヴァリアー邸へと走った。
……本当に効くんだなぁ…。
ちなみに、獄寺君はしばらくその場で固まってた(悶えていた)のは、オレは知らない。
駅をなん駅か乗り、しばらく歩き人里離れた山道を抜け、やっとヴァリアー邸に着けば、門の前に立つ。
ちなみにここは第5邸らしく、イタリアの本邸はもっと大きいらしい。
今日はヴァリアーのみんなは此処に集まってる(多分リボーンが呼びつけたんだと思う…)ので、地図を頼りに(地図はリボーンが置いていってくれた)此処へ来た訳だ。
「…インターホンが無い」
普通、どこかにあってもいいはずだ。
…だけどそのインターホンがこの屋敷(?)には無い。
「……オレにどうしろと?」
首をかしげて、しばらくうろうろしていると、どこからか声が聴こえた。
「…いい加減入らないのかい?」
少し高い声で、呆れた声だった。…マーモンかな?
キョロキョロと辺りを見渡しても姿は無いので、仕方なく門に手をかける。
「…開かないじゃん」
がしゃがしゃと引いたり押してみたりしたが、一向に開かない。
「うーん…?」
ふと気が付くと、門の横の壁にへこみがある。
「手に炎を込めて触れてごらん」
「え…あ、はい」
目を閉じ、手に意識を集中する。すぐに、ふわっとオレンジ色の炎が右手に煌めいた。
そして、そっとへこみに手を当ててみる。
すると炎がジュッと音を立てて焼け、どういう仕掛けなのかは分からないが、門がガラガラと開いた。
「すげー…」
オレはしばらく眺めていたが、やがて柏餅を持って来たことを思い出し、門を通った。
並木道を少し歩くと、やっと屋敷にたどり着いた。この屋敷…ヴァリアー邸は、門の外から見るよりも遥かにでかい。
「…本邸がもっとでかいなんて信じらんない…」
「ツナヨシーっvv」
「?!」
ガチャリとドアの開く音がしてドアの方を見てみれば、金色の頭にティアラを乗せた人、ベルフェゴールが飛び出てきた。
「うわぁっ!!」
どんっと、ベルフェゴール…いや、ベルは突進してきて、オレは受け止めきれず(当たり前だが)に倒れた。
「ツ・ナ・ヨ・シー☆王子ツナヨシに会えなくて寂しかったぁー…」
すりすりと頬擦りをしてくるベルをぐいぐいと押し退けた。
「つーーなよしぃーっ!!」
次にドタドタと走ってくる人物に驚き振り返ると、がばりと抱き上げられた。
「ひゃわわっ!?」
「つなよしー!元気にしてたかぁ?」
「す…スクアーロ!」
よく見ればスクアーロだった。スクアーロの髪を手ですいて、サラサラな髪を確認。…うん、やっぱり艶々のサラサラだ。
(ちなみに、ツナヨシになでなでと頭を撫でられていたスクアーロの顔は、ニマニマとでれでれしてた。byベル)
「おい、カス鮫。綱吉を離せ」
「…ボスさんよぉ…もうちょっといいじゃねぇかよぉ…」
いつの間にか居たザンザスに咎められ、名残惜しそうなスクアーロに抱き締められると、スクアーロの匂いにふわりと包まれ心地いい。
「今すぐ離れないとかっ消すぞ」
「…ったく」
スクアーロは残念そうに離せば、ちゅっとオレのおでこにキスをした。
「ちょっ…スクアーロ!?」
「これくらいいいじゃねぇかぁ?」
「ししし、王子もー」
「ふわっ!?」
おそらく真っ赤になっただろうオレの頬に、ベルも軽くキスをした。
「お前ら、もういい加減にしろ。綱吉、入れ」
眉間に皺を寄せたザンザスがオレの肩を抱きヴァリアー邸の中に招き入れてくれた。
(別に肩を抱かなくても良くね?byベル)
中に入れば、キラキラと輝く豪華なシャンデリアに、床に敷き詰められた赤い絨毯。そして数日の部下の人達。
「す…凄い…」
ぼそっと呟けば、ベルが笑顔で話しかけてきた。
「俺が居たお城にはいっぱい使用人いたんだー」
「使用人ってメイドさんとか?」
「んーそうそう。フリフリの服来た人」
「へー…」
メイドさんって本当に居るんだー…。
「あ、でも本場のメイドはスカート丈は長いんだよ。ツナヨシ知ってた?」
「え?!そうなの?」
「うん。スカート短いのは庶民の間のメイドだけでさー」
「ふーん…?」
ぺらぺらと色々な知識を話すベルの話を聞いていれば、いつの間にか大きな扉の前にたどり着いた。
「ここは談話室だ」
ザンザスの短い説明と共に、扉が開く。
「…ひ…広い」
豪華なソファーにテーブル、美しい植物、飾ってある絵もどこか有名な絵っぽい。
「テラスも綺麗なのよぉ~」
そう言ってルッスーリアに手を引かれ、ガラスの扉を開くと、テラスに出た。
そこからは海や森が見渡せ、風が気持ちいい。
「ふー…」
「綱吉」
「はい?」
かけられた声に後ろを振り返ると、ガラスの扉に手をかけて立っているザンザスの姿。
「此処に住む気は無いか」
「…は?」
「もちろん綱吉の部屋は用意してある。見るか?」
「いっいえいえ…あ、それより…」
柏餅を思い出して…あれ…柏餅の箱が無い…
「どうした?」
「お…オレが持ってた箱知りませんか?これくらいの大きさの…」
四角く手で大きさを表現すればザンザスは、あぁ…と呟いて、ザンザスは後ろ振り返って部屋の中を指をさす。
指をさされた部屋の中に、のそっと扉から顔を出した。
「もう食ってるな」
「早っ!!!」
見ればすでにスクアーロやベルなどの四人は、モグモグと柏餅を食べていた。
「うまー☆」
「さすが綱吉のお母様だね」
「この甘さ…そして握り加減…全てがパーフェクトだわっ!」
ルッスーリアに限っては涙を流しながら食べている。
「俺も食うか」
そう言ってザンザスは一番大きなソファーに座り(ここって1人一つなの?)、柏餅を食べ始めた。
「うお゛ぉぃ…これだけ歪(いびつ)だなぁ…」
「あ、それ…」
がぶっとスクアーロが口に入れた歪な柏餅は、オレが作った奴…。
「だが…何か幸せな気分になれるぞぉ…」
ほわーっとスクアーロの顔が緩んだ。
「それ…オレが作った奴だと思います…」
あはは…と笑いながら言えば、ルッスーリアを除いた四人がぴくりと反応した。
「なにぃ!?味わって食えばよかったぜぇ…」
「…さっきから変な形のは味が違うと思ってたんだよ」
「…」
それからしばらくして、みんな柏餅を完食してくれた。…結構な数あったんだけど。
「では本題に入る」
え、今までのがオレ的に本題だったんですけど…
「ツナヨシ、王子と一緒に暮らそう☆」
「い、いや…オ」
「じゃあ俺と一緒が良いのかぁ?」
「いやスクアーロに言われても…」
本題って…オレの移住説得っ?!
いや…オレまだ母さん達と居たいし…
「僕と住んだら金には困らないよ」
「それは王子も同じ~♪」
「おぅ…同じく」
最後に頷いたのはスクアーロ。…だからオレどこにも行かないって…
「綱吉、俺達と一緒に住め」
「え…」
命令ですかっ!!
「リボーンにはすでに連絡してある。だから今日から此処で住め。荷物は明日届く」
「いや、でも迷惑…」
「大歓迎だぞぉ!」
「僕も歓迎するよ」
「綱吉君ならもちろんいいわ」
「部屋はこっちだ」
ザンザス達に連れられていく。
えー…あの。ヴァリアー邸に住むの…オレ?
「あ、お母様は了承してたから安心してよ」
マーモン…つか…母さんまで了承っ?!
そ…そんなぁ…
オレの安心な生活は何処へ……
END
ツっ君ヴァリアー邸に移住?!
そして柏餅全然関係無し…ってか子供の日1ヶ月も過ぎてるし
多分ツっ君ヴァリアー邸移住の続き話を書きたい(ぼそっ)
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