ビスケット通信
小説(とたまに絵)を書いてるブログです。 現在更新ジャンルは本館で公開した物の再UP中心。 戦国BASARAやお題など。
カテゴリー「戦国バサラ」の記事一覧
- 2024.11.22
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- 2011.05.11
蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/鬼畜裏→甘/その1 )
- 2011.05.09
【出張キャラ日記!】明智と毛利in例大祭その後
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蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/その2)
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蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/鬼畜裏→甘/その1 )
- 2011.04.23
桜吹雪(毛利と天海/戦国)
蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/鬼畜裏→甘/その1 )
- 2011/05/11 (Wed)
- 戦国バサラ |
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*若干どろどろしてます。
*話の深い意味は考えるほど分からなくなるので気にしないも良し、深く考えるのも良し、ご自由に…。
―――――――
「外に出ましょうか」
そう言われて、思考停止した。
「…?」
「今日は機嫌が良いので、貴方と外へ行こうかと。たまには貴方も陽射しを浴びねば」
こちらの返答を待たずに、光秀が鎖を引っ張って、無理矢理に立ち上がらせられる。
今までずっと暗い屋内に閉じ込めたきりだったのに珍しい、と思った。
「ひ、ひぃあっ…ん、うっ…!」
悲鳴に近い声が出る。
痛く、苦しく、辛く。
息をすることすらままならず。
痛む両手。手枷により拘束されたままの両手では、口から漏れる唾液を拭うことも出来ない。
あれから目隠しをされ、何処へ連れて行かれるかも分からずにひたすら歩かされ、漸く目隠しを外されたかと思えば何処かの森らしい場所。少し拓けた場所だが生い茂った草木から人の侵入が拒まれる地なのだと思った刹那――突然地面に押し倒されて、いつものように淫行に至った次第。
外での行為には固い地面に背骨が痛み、体が悲鳴を上げた。
生い茂る雑草が擦れて、体に擦り傷を作り、それに加え光秀の噛み付きも相まっている。
それ等により出来た傷などにより生まれた血の匂いと、潰れた草の汁の匂いが鼻腔を掠めた。
「っ…う、くっ…は」
背中に爪を立てられ、苦痛に涙を溢す。
血が滲みそうな痛みに草を握り締めて、くり返される淫辱行為にただひたすら耐えた。
己の体に慣らしもせず無理矢理その意気立った物を挿入し、繰り返し幾度と犯す光秀は狂気の沙汰に染まりきっていた。
恍惚とした表情の光秀が、微笑む。
それが慈しみや愛しみの微笑みでないことは、今まで重ねた行為から、察したくはないが、自然と察してしまった。
異物を入れられるか、それとも爪をたてられるか。それら仕打ちを思い出すだけで傷口が、ずくずくと痛んできた。
「んっ……ぁ…光秀」
ふと痛みを与えていた逸物が引き抜かれた感覚に、名残惜しさを感じてしまう己が浅ましく思う。
視線を光秀に向ければ、くすっと笑われた。何か、可笑しかっただろうか。
「おやおや随分と名残惜しそうな目をしていらっしゃる…」
そう言い携えた微笑みは変わらずに、光秀は淡紫色の巾着袋から小瓶をひとつ取り出した。内容物は何だろうか。
「四つん這いになってください」
なにをされるか恐ろしという反面、徐々に期待で早まっていく鼓動。そんな浅ましい心身に感じる嫌悪感。
痛む体を庇いながら起き上がって四つん這いになれば、
「はぅっ」
高さが足りなかったらしく、ぐいっと両手で腰を高く持ち上げられる。
不意の刺激にぴくりと震えた体。
きゅぽんと小瓶の蓋を開ける音が聴こえ、後孔を指で押し広げられるのを感じた。体の中に何か入れられるらしいが、それが潤滑油の類いではないだろうなと思う。
「んっ…冷たい…」
予想は当たり、ぴくりと体を震わせると同時、冷たい液体が腸内に注ぎ込まれるのを感じた。
内に指で塗り慣らされ、その粘膜内を弄られた事による微々な快楽と、傷ついた粘膜に感じる痛み。
液体が掻き混ぜられる卑猥な水音は、聴覚の刺激というものから興奮という快楽に変換され、痛みに弛緩しきっていた逸物が弛く起立してしまう。
「あ…ぅあっ」
それに気付いたか否や、或いは元からするつもりであったのかは分からないが、逸物自体にも液体が丹念に塗りこまれた。
「はっ、あ…あっ、ふぅっ…」
手のひら全体に、指先で細部へと塗り広げられ、その手つきは優しくありながらも弱い部分は強く刺激するという、久しい直接的な快感に再度身を震わせる。
空いた手が太ももに這わされる。
くすぐったいような、だがその擽ったさがぞくぞくとさせられる間接的な気持ちよさ。所謂性感帯。光秀はそれを分かっていて、その性感帯を触り刺激し愛撫するのだ。
「ふふ、くすぐったいですか?」
「ん、結構…な」
初々しい恋人同士の戯れにも似た会話の雰囲気。幾月振りだろうか。暫しの監禁により分からなくなった年月からは分からないが、その懐かしさに胸があたたかくなった。
与えられる、体への口付け。太ももに、恥骨や尻全体。
久々な優しい愛撫に昂る興奮。
「ん……あ、はっ…はぁ、み…光秀……何や、変っ…だっ」
「…何がですか?」
光秀の変わり様もなのだが、
「か、らだ、熱…ぃ」
熱くなっていく体に異変を感じた。特に、秘部が異常に熱を帯びている。
更には呼吸が乱れていき、じっとしていては気が狂ってしまいそうな性急さに駈られてゆく。
「そうでしょうね、此処もかなり…」
「ひぁんっ!!」
いきなりぎゅっと逸物が掴まれ、突然走った快感に早すぎる絶頂を迎える。
「あ、はあっ…ひ…はっ」
達した事で脱力し、力の入らなくなった腕は、ずるずると体を地に伏せさせた。
…が、そう時間も経たずに達したばかりなはずの逸物が膨張してゆく。
ちくちくと触れる草が体を刺激して、熱くなった体はそれすらも快感に変えている。
足りない足りない、足りない。
「腰、動いてますよ、元就公?」
「っ……う、るさ…ぃ」
意識せずとも体が勝手に快楽を求め、腰が動いてしまうのは悲しい性、否定が出来ない。
だが、きっと両手を拘束されていねば今にも手で触れていたかもしれない。それほどにも昂ってしまい、どうしようもない衝動に襲われている。
媚薬の効果であるらしい異常な反応に、狂いそうだ。
「光秀、手、外しては…くれぬ、か」
振り向いて、願い乞う。
だが光秀は微笑んで、体をなぞるだけで。
「あ…あぁ…光秀、あっ」
残念ながら願いは無言で却下され、体をうつ伏せから仰向けに返された。
next
*話の深い意味は考えるほど分からなくなるので気にしないも良し、深く考えるのも良し、ご自由に…。
―――――――
「外に出ましょうか」
そう言われて、思考停止した。
「…?」
「今日は機嫌が良いので、貴方と外へ行こうかと。たまには貴方も陽射しを浴びねば」
こちらの返答を待たずに、光秀が鎖を引っ張って、無理矢理に立ち上がらせられる。
今までずっと暗い屋内に閉じ込めたきりだったのに珍しい、と思った。
「ひ、ひぃあっ…ん、うっ…!」
悲鳴に近い声が出る。
痛く、苦しく、辛く。
息をすることすらままならず。
痛む両手。手枷により拘束されたままの両手では、口から漏れる唾液を拭うことも出来ない。
あれから目隠しをされ、何処へ連れて行かれるかも分からずにひたすら歩かされ、漸く目隠しを外されたかと思えば何処かの森らしい場所。少し拓けた場所だが生い茂った草木から人の侵入が拒まれる地なのだと思った刹那――突然地面に押し倒されて、いつものように淫行に至った次第。
外での行為には固い地面に背骨が痛み、体が悲鳴を上げた。
生い茂る雑草が擦れて、体に擦り傷を作り、それに加え光秀の噛み付きも相まっている。
それ等により出来た傷などにより生まれた血の匂いと、潰れた草の汁の匂いが鼻腔を掠めた。
「っ…う、くっ…は」
背中に爪を立てられ、苦痛に涙を溢す。
血が滲みそうな痛みに草を握り締めて、くり返される淫辱行為にただひたすら耐えた。
己の体に慣らしもせず無理矢理その意気立った物を挿入し、繰り返し幾度と犯す光秀は狂気の沙汰に染まりきっていた。
恍惚とした表情の光秀が、微笑む。
それが慈しみや愛しみの微笑みでないことは、今まで重ねた行為から、察したくはないが、自然と察してしまった。
異物を入れられるか、それとも爪をたてられるか。それら仕打ちを思い出すだけで傷口が、ずくずくと痛んできた。
「んっ……ぁ…光秀」
ふと痛みを与えていた逸物が引き抜かれた感覚に、名残惜しさを感じてしまう己が浅ましく思う。
視線を光秀に向ければ、くすっと笑われた。何か、可笑しかっただろうか。
「おやおや随分と名残惜しそうな目をしていらっしゃる…」
そう言い携えた微笑みは変わらずに、光秀は淡紫色の巾着袋から小瓶をひとつ取り出した。内容物は何だろうか。
「四つん這いになってください」
なにをされるか恐ろしという反面、徐々に期待で早まっていく鼓動。そんな浅ましい心身に感じる嫌悪感。
痛む体を庇いながら起き上がって四つん這いになれば、
「はぅっ」
高さが足りなかったらしく、ぐいっと両手で腰を高く持ち上げられる。
不意の刺激にぴくりと震えた体。
きゅぽんと小瓶の蓋を開ける音が聴こえ、後孔を指で押し広げられるのを感じた。体の中に何か入れられるらしいが、それが潤滑油の類いではないだろうなと思う。
「んっ…冷たい…」
予想は当たり、ぴくりと体を震わせると同時、冷たい液体が腸内に注ぎ込まれるのを感じた。
内に指で塗り慣らされ、その粘膜内を弄られた事による微々な快楽と、傷ついた粘膜に感じる痛み。
液体が掻き混ぜられる卑猥な水音は、聴覚の刺激というものから興奮という快楽に変換され、痛みに弛緩しきっていた逸物が弛く起立してしまう。
「あ…ぅあっ」
それに気付いたか否や、或いは元からするつもりであったのかは分からないが、逸物自体にも液体が丹念に塗りこまれた。
「はっ、あ…あっ、ふぅっ…」
手のひら全体に、指先で細部へと塗り広げられ、その手つきは優しくありながらも弱い部分は強く刺激するという、久しい直接的な快感に再度身を震わせる。
空いた手が太ももに這わされる。
くすぐったいような、だがその擽ったさがぞくぞくとさせられる間接的な気持ちよさ。所謂性感帯。光秀はそれを分かっていて、その性感帯を触り刺激し愛撫するのだ。
「ふふ、くすぐったいですか?」
「ん、結構…な」
初々しい恋人同士の戯れにも似た会話の雰囲気。幾月振りだろうか。暫しの監禁により分からなくなった年月からは分からないが、その懐かしさに胸があたたかくなった。
与えられる、体への口付け。太ももに、恥骨や尻全体。
久々な優しい愛撫に昂る興奮。
「ん……あ、はっ…はぁ、み…光秀……何や、変っ…だっ」
「…何がですか?」
光秀の変わり様もなのだが、
「か、らだ、熱…ぃ」
熱くなっていく体に異変を感じた。特に、秘部が異常に熱を帯びている。
更には呼吸が乱れていき、じっとしていては気が狂ってしまいそうな性急さに駈られてゆく。
「そうでしょうね、此処もかなり…」
「ひぁんっ!!」
いきなりぎゅっと逸物が掴まれ、突然走った快感に早すぎる絶頂を迎える。
「あ、はあっ…ひ…はっ」
達した事で脱力し、力の入らなくなった腕は、ずるずると体を地に伏せさせた。
…が、そう時間も経たずに達したばかりなはずの逸物が膨張してゆく。
ちくちくと触れる草が体を刺激して、熱くなった体はそれすらも快感に変えている。
足りない足りない、足りない。
「腰、動いてますよ、元就公?」
「っ……う、るさ…ぃ」
意識せずとも体が勝手に快楽を求め、腰が動いてしまうのは悲しい性、否定が出来ない。
だが、きっと両手を拘束されていねば今にも手で触れていたかもしれない。それほどにも昂ってしまい、どうしようもない衝動に襲われている。
媚薬の効果であるらしい異常な反応に、狂いそうだ。
「光秀、手、外しては…くれぬ、か」
振り向いて、願い乞う。
だが光秀は微笑んで、体をなぞるだけで。
「あ…あぁ…光秀、あっ」
残念ながら願いは無言で却下され、体をうつ伏せから仰向けに返された。
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【出張キャラ日記!】明智と毛利in例大祭その後
- 2011/05/09 (Mon)
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「いやぁ例大祭楽しみました…まあ使用した額はzeroyenですがね」
「うむ、合同誌主催者にも参加者にも色々会えたからな。金にはかえられぬ出会いをはたしてきた」
「酉殿や古宮酉…ほた殿にミミ尽ク。の方に…」
「あと、しもつき殿やけだま殿、悠里縞殿にも会えたな」
「浴衣良かったですよね、誰とは言いませんが」
「うむ。あとはコスプレしていた者も似合っていたな、誰とは言わぬが」
「スケブも描いていただきましたし!満足な一日でしたよ」
「途中で初見の者にピクシブやツイッター情報を聞き出してしもうたわ」
「さっそく素敵な方々をフォロー及びマイピク申請しにいかねばね、忘れないうちに」
「…アフターも良かったな」
「ええ、1000円ぴったりにならないだろうかーとやってみたり、スプーンでポテト刺しやるだとか、ポテトの辛いのに当たってみるだとか」
「そういえば自己紹介で名前言い忘れたな…迂闊」
「大丈夫ですよ、中には古宮殿が名前を呼んでいて気付いた方もいらしたみたいですし」
「ふむ、なれば良いが…」
「にしても差し入れ品が緑康青汁って…元就公、なんか年寄r」
「それしか無かったのだ」
「…皆さん飲んでいただけましたかねぇ」
「牛乳でと勧めたからな、感想が楽しみぞ」
「特に古宮殿は、ね(笑)」
「結果どうなるやら、な…」
「楽しみですよ、とてもね!」
「我はどうでも良い…」
「さて、フォローしに行きましょうか元就公」
「ああ、行くか」
「行きましょう」
「うむ、合同誌主催者にも参加者にも色々会えたからな。金にはかえられぬ出会いをはたしてきた」
「酉殿や古宮酉…ほた殿にミミ尽ク。の方に…」
「あと、しもつき殿やけだま殿、悠里縞殿にも会えたな」
「浴衣良かったですよね、誰とは言いませんが」
「うむ。あとはコスプレしていた者も似合っていたな、誰とは言わぬが」
「スケブも描いていただきましたし!満足な一日でしたよ」
「途中で初見の者にピクシブやツイッター情報を聞き出してしもうたわ」
「さっそく素敵な方々をフォロー及びマイピク申請しにいかねばね、忘れないうちに」
「…アフターも良かったな」
「ええ、1000円ぴったりにならないだろうかーとやってみたり、スプーンでポテト刺しやるだとか、ポテトの辛いのに当たってみるだとか」
「そういえば自己紹介で名前言い忘れたな…迂闊」
「大丈夫ですよ、中には古宮殿が名前を呼んでいて気付いた方もいらしたみたいですし」
「ふむ、なれば良いが…」
「にしても差し入れ品が緑康青汁って…元就公、なんか年寄r」
「それしか無かったのだ」
「…皆さん飲んでいただけましたかねぇ」
「牛乳でと勧めたからな、感想が楽しみぞ」
「特に古宮殿は、ね(笑)」
「結果どうなるやら、な…」
「楽しみですよ、とてもね!」
「我はどうでも良い…」
「さて、フォローしに行きましょうか元就公」
「ああ、行くか」
「行きましょう」
蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/その2)
- 2011/05/06 (Fri)
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「光秀、光秀…っ、はよう、どうにか…ぅっ」
痛みではないが、狂いそうな辛さに歪む顔で、なんとか慈悲をと訴える。
誇り高き毛利の者がなんという落ちぶれ様か――そんなことは、快楽だけを求めている今の思考では微塵にも考えられなかった。
「本当に辛そうですね…大丈夫ですよ、楽にしてさしあげますから…」
「っ!あっ、ふぁ」
光秀は上に乗しかかり、挿れるかと思えばそうでなくて、膝で逸物をぐにぐにと刺激を与え始めた。
「あっ、は…うあ、はっ…」
下劣な、と思うよりも、その待ちわびた快感に体が悦びに跳ねた。
自ら腰を動かして、更に快楽を追い求める。
「淫乱で、卑しい元就公…」
「ひっ、あ、はあっ、あっ、んあぅっ!……はっ…はぁ…」
「おや、もうイってしまいましたか」
絶頂の余韻に頭を朦朧とさせながら、自分でもその達する早さに驚く。
媚薬の効果もあるのだが、それよりも、こんなに優しく…否、普通と比べればきついだろうが、我らの普段からしたらずっとずっと優しい刺激だ。
今日の光秀はどうかしたのだろうかと不審に思ったが、再び勃起し始めた物にまたも息が苦しくなり、思考が微睡む。
「ん…は…光秀……はよう、どうかっ」
「挿れて欲しい、と…?」
卑しい笑みでの質問に対し、こくこくと頷いて求めた。
「中に、欲し…っ、あぁっ!」
ぐっと膝を持ち上げ、勢い良く中に挿入された。逃がさんばかりに締め付ければ、光秀は顔を歪めた。
「良い締め付け、ですよ……ん」
「っ!」
深い口付け。
それ自体は初めてではないからに驚かないが、それよりも、もう何ヵ月としていなかったその口付けをされたことに驚いた。
絡む舌は懐かしい昔の光秀を思い出させる。
「は…んんっ、光秀…ちゅ」
大切にするような、緩い腰の動き。
普段ならばそれを優しさと感じ喜べるのだが、だが今は…。
「ん、ふ…足りないのですか?」
「ああ…足りぬ、もっと刺激を、くれねば我は…我は…」
慈悲を乞う言葉は快楽に溺れきっていて、譫言のよう。
変わってしまった光秀に慈悲を求めても無駄だと思っていたが、今の光秀ならばもしかしたらと、淡い期待。
「ええ、いいですよ…」
「ん、あぁっ、はうっ、あ」
与えられる、激しい突き込み。
拘束されたままの両手を光秀の首に回し何とかしがみついて、もっと、もっと深く繋がりたいと足を腰に絡み付かせた。
荒い息づかいと中で感じる熱、昂り。
それらが嬉しくて、悦びに満ち溢れる。
「いいっ、光秀…あっ、い…ふあ、はっ、んっ…は、気持ち、い」
「私もっ、いいです…元就公…っ」
求めて求められて。
そんな、喜び、悦び、歓び、どれかは分からぬが、いつ以来だっただろうか。
痛め付けられる日々だったが、やはり光秀から昔の面影が消えたわけでは無いと、思いたい。
「はひ…あ…っ!」
仰け反る背筋を突き抜けた、電流のような、快感。
媚薬のせいだけじゃない、愛情による悦び。
愛しい、愛しい…愛しい。
「っ…元就公…」
感度の上がった中がきゅっと締まり、光秀の物を締め付ける。
「あ、う、いく…っ、みつひ、あっ…も、無理…ぃっ」
「一緒に、ですね」
「そ…だ、はむっ、ん、ふむぅ、んんっ」
答えるやすぐに求められた口吸いに上手く応えることすらままならなくて、必死にしがみつくことしか出来ずに、ただひたすら快楽を追い求めた。
絶頂の手前、白む、意識。
「んっ、ん―――っ!!」
悲しみなど無い、愛しさと嬉しさの絶頂。
「っ…」
注がれていく熱、奮える体。
愛しい愛しい…愛しい。
それを最後に、意識を失った。
意識が落ちる寸前に。
『―――愛しています』
そう聴こえたような気がした。
――――――――――――――――――
2011.5.5.
蕩ける太陽、微笑む月(光就/R18/鬼畜裏→甘/その1 )
- 2011/05/06 (Fri)
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*若干どろどろしてます。
*話の深い意味は考えるほど分からなくなるので気にしないも良し、深く考えるのも良し、ご自由に…。
―――――――――――
「外に出ましょうか」
そう言われて、思考停止した。
「…?」
「今日は機嫌が良いので、貴方と外へ行こうかと。たまには貴方も陽射しを浴びねば」
こちらの返答を待たずに、光秀が鎖を引っ張って、無理矢理に立ち上がらせられる。
今までずっと暗い屋内に閉じ込めたきりだったのに珍しい、と思った。
「ひ、ひぃあっ…ん、うっ…!」
悲鳴に近い声が出る。
痛く、苦しく、辛く。
息をすることすらままならず。
痛む両手。手枷により拘束されたままの両手では、口から漏れる唾液を拭うことも出来ない。
あれから目隠しをされ、何処へ連れて行かれるかも分からずにひたすら歩かされ、漸く目隠しを外されたかと思えば何処かの森らしい場所。少し拓けた場所だが生い茂った草木から人の侵入が拒まれる地なのだと思った刹那――突然地面に押し倒されて、いつものように淫行に至った次第。
外での行為には固い地面に背骨が痛み、体が悲鳴を上げた。
生い茂る雑草が擦れて、体に擦り傷を作り、それに加え光秀の噛み付きも相まっている。
それ等により出来た傷などにより生まれた血の匂いと、潰れた草の汁の匂いが鼻腔を掠めた。
「っ…う、くっ…は」
背中に爪を立てられ、苦痛に涙を溢す。
血が滲みそうな痛みに草を握り締めて、くり返される淫辱行為にただひたすら耐えた。
己の体に慣らしもせず無理矢理その意気立った物を挿入し、繰り返し幾度と犯す光秀は狂気の沙汰に染まりきっていた。
恍惚とした表情の光秀が、微笑む。
それが慈しみや愛しみの微笑みでないことは、今まで重ねた行為から、察したくはないが、自然と察してしまった。
異物を入れられるか、それとも爪をたてられるか。それら仕打ちを思い出すだけで傷口が、ずくずくと痛んできた。
「んっ……ぁ…光秀」
ふと痛みを与えていた逸物が引き抜かれた感覚に、名残惜しさを感じてしまう己が浅ましく思う。
視線を光秀に向ければ、くすっと笑われた。何か、可笑しかっただろうか。
「おやおや随分と名残惜しそうな目をしていらっしゃる…」
そう言い携えた微笑みは変わらずに、光秀は淡紫色の巾着袋から小瓶をひとつ取り出した。内容物は何だろうか。
「四つん這いになってください」
なにをされるか恐ろしという反面、徐々に期待で早まっていく鼓動。そんな浅ましい心身に感じる嫌悪感。
痛む体を庇いながら起き上がって四つん這いになれば、
「はぅっ」
高さが足りなかったらしく、ぐいっと両手で腰を高く持ち上げられる。
不意の刺激にぴくりと震えた体。
きゅぽんと小瓶の蓋を開ける音が聴こえ、後孔を指で押し広げられるのを感じた。体の中に何か入れられるらしいが、それが潤滑油の類いではないだろうなと思う。
「んっ…冷たい…」
予想は当たり、ぴくりと体を震わせると同時、冷たい液体が腸内に注ぎ込まれるのを感じた。
内に指で塗り慣らされ、その粘膜内を弄られた事による微々な快楽と、傷ついた粘膜に感じる痛み。
液体が掻き混ぜられる卑猥な水音は、聴覚の刺激というものから興奮という快楽に変換され、痛みに弛緩しきっていた逸物が弛く起立してしまう。
「あ…ぅあっ」
それに気付いたか否や、或いは元からするつもりであったのかは分からないが、逸物自体にも液体が丹念に塗りこまれた。
「はっ、あ…あっ、ふぅっ…」
手のひら全体に、指先で細部へと塗り広げられ、その手つきは優しくありながらも弱い部分は強く刺激するという、久しい直接的な快感に再度身を震わせる。
空いた手が太ももに這わされる。
くすぐったいような、だがその擽ったさがぞくぞくとさせられる間接的な気持ちよさ。所謂性感帯。光秀はそれを分かっていて、その性感帯を触り刺激し愛撫するのだ。
「ふふ、くすぐったいですか?」
「ん、結構…な」
初々しい恋人同士の戯れにも似た会話の雰囲気。幾月振りだろうか。暫しの監禁により分からなくなった年月からは分からないが、その懐かしさに胸があたたかくなった。
与えられる、体への口付け。太ももに、恥骨や尻全体。
久々な優しい愛撫に昂る興奮。
「ん……あ、はっ…はぁ、み…光秀……何や、変っ…だっ」
「…何がですか?」
光秀の変わり様もなのだが、
「か、らだ、熱…ぃ」
熱くなっていく体に異変を感じた。特に、秘部が異常に熱を帯びている。
更には呼吸が乱れていき、じっとしていては気が狂ってしまいそうな性急さに駈られてゆく。
「そうでしょうね、此処もかなり…」
「ひぁんっ!!」
いきなりぎゅっと逸物が掴まれ、突然走った快感に早すぎる絶頂を迎える。
「あ、はあっ…ひ…はっ」
達した事で脱力し、力の入らなくなった腕は、ずるずると体を地に伏せさせた。
…が、そう時間も経たずに達したばかりなはずの逸物が膨張してゆく。
ちくちくと触れる草が体を刺激して、熱くなった体はそれすらも快感に変えている。
足りない足りない、足りない。
「腰、動いてますよ、元就公?」
「っ……う、るさ…ぃ」
意識せずとも体が勝手に快楽を求め、腰が動いてしまうのは悲しい性、否定が出来ない。
だが、きっと両手を拘束されていねば今にも手で触れていたかもしれない。それほどにも昂ってしまい、どうしようもない衝動に襲われている。
媚薬の効果であるらしい異常な反応に、狂いそうだ。
「光秀、手、外しては…くれぬ、か」
振り向いて、願い乞う。
だが光秀は微笑んで、体をなぞるだけで。
「あ…あぁ…光秀、あっ」
残念ながら願いは無言で却下され、体をうつ伏せから仰向けに返された。
next
*話の深い意味は考えるほど分からなくなるので気にしないも良し、深く考えるのも良し、ご自由に…。
―――――――――――
「外に出ましょうか」
そう言われて、思考停止した。
「…?」
「今日は機嫌が良いので、貴方と外へ行こうかと。たまには貴方も陽射しを浴びねば」
こちらの返答を待たずに、光秀が鎖を引っ張って、無理矢理に立ち上がらせられる。
今までずっと暗い屋内に閉じ込めたきりだったのに珍しい、と思った。
「ひ、ひぃあっ…ん、うっ…!」
悲鳴に近い声が出る。
痛く、苦しく、辛く。
息をすることすらままならず。
痛む両手。手枷により拘束されたままの両手では、口から漏れる唾液を拭うことも出来ない。
あれから目隠しをされ、何処へ連れて行かれるかも分からずにひたすら歩かされ、漸く目隠しを外されたかと思えば何処かの森らしい場所。少し拓けた場所だが生い茂った草木から人の侵入が拒まれる地なのだと思った刹那――突然地面に押し倒されて、いつものように淫行に至った次第。
外での行為には固い地面に背骨が痛み、体が悲鳴を上げた。
生い茂る雑草が擦れて、体に擦り傷を作り、それに加え光秀の噛み付きも相まっている。
それ等により出来た傷などにより生まれた血の匂いと、潰れた草の汁の匂いが鼻腔を掠めた。
「っ…う、くっ…は」
背中に爪を立てられ、苦痛に涙を溢す。
血が滲みそうな痛みに草を握り締めて、くり返される淫辱行為にただひたすら耐えた。
己の体に慣らしもせず無理矢理その意気立った物を挿入し、繰り返し幾度と犯す光秀は狂気の沙汰に染まりきっていた。
恍惚とした表情の光秀が、微笑む。
それが慈しみや愛しみの微笑みでないことは、今まで重ねた行為から、察したくはないが、自然と察してしまった。
異物を入れられるか、それとも爪をたてられるか。それら仕打ちを思い出すだけで傷口が、ずくずくと痛んできた。
「んっ……ぁ…光秀」
ふと痛みを与えていた逸物が引き抜かれた感覚に、名残惜しさを感じてしまう己が浅ましく思う。
視線を光秀に向ければ、くすっと笑われた。何か、可笑しかっただろうか。
「おやおや随分と名残惜しそうな目をしていらっしゃる…」
そう言い携えた微笑みは変わらずに、光秀は淡紫色の巾着袋から小瓶をひとつ取り出した。内容物は何だろうか。
「四つん這いになってください」
なにをされるか恐ろしという反面、徐々に期待で早まっていく鼓動。そんな浅ましい心身に感じる嫌悪感。
痛む体を庇いながら起き上がって四つん這いになれば、
「はぅっ」
高さが足りなかったらしく、ぐいっと両手で腰を高く持ち上げられる。
不意の刺激にぴくりと震えた体。
きゅぽんと小瓶の蓋を開ける音が聴こえ、後孔を指で押し広げられるのを感じた。体の中に何か入れられるらしいが、それが潤滑油の類いではないだろうなと思う。
「んっ…冷たい…」
予想は当たり、ぴくりと体を震わせると同時、冷たい液体が腸内に注ぎ込まれるのを感じた。
内に指で塗り慣らされ、その粘膜内を弄られた事による微々な快楽と、傷ついた粘膜に感じる痛み。
液体が掻き混ぜられる卑猥な水音は、聴覚の刺激というものから興奮という快楽に変換され、痛みに弛緩しきっていた逸物が弛く起立してしまう。
「あ…ぅあっ」
それに気付いたか否や、或いは元からするつもりであったのかは分からないが、逸物自体にも液体が丹念に塗りこまれた。
「はっ、あ…あっ、ふぅっ…」
手のひら全体に、指先で細部へと塗り広げられ、その手つきは優しくありながらも弱い部分は強く刺激するという、久しい直接的な快感に再度身を震わせる。
空いた手が太ももに這わされる。
くすぐったいような、だがその擽ったさがぞくぞくとさせられる間接的な気持ちよさ。所謂性感帯。光秀はそれを分かっていて、その性感帯を触り刺激し愛撫するのだ。
「ふふ、くすぐったいですか?」
「ん、結構…な」
初々しい恋人同士の戯れにも似た会話の雰囲気。幾月振りだろうか。暫しの監禁により分からなくなった年月からは分からないが、その懐かしさに胸があたたかくなった。
与えられる、体への口付け。太ももに、恥骨や尻全体。
久々な優しい愛撫に昂る興奮。
「ん……あ、はっ…はぁ、み…光秀……何や、変っ…だっ」
「…何がですか?」
光秀の変わり様もなのだが、
「か、らだ、熱…ぃ」
熱くなっていく体に異変を感じた。特に、秘部が異常に熱を帯びている。
更には呼吸が乱れていき、じっとしていては気が狂ってしまいそうな性急さに駈られてゆく。
「そうでしょうね、此処もかなり…」
「ひぁんっ!!」
いきなりぎゅっと逸物が掴まれ、突然走った快感に早すぎる絶頂を迎える。
「あ、はあっ…ひ…はっ」
達した事で脱力し、力の入らなくなった腕は、ずるずると体を地に伏せさせた。
…が、そう時間も経たずに達したばかりなはずの逸物が膨張してゆく。
ちくちくと触れる草が体を刺激して、熱くなった体はそれすらも快感に変えている。
足りない足りない、足りない。
「腰、動いてますよ、元就公?」
「っ……う、るさ…ぃ」
意識せずとも体が勝手に快楽を求め、腰が動いてしまうのは悲しい性、否定が出来ない。
だが、きっと両手を拘束されていねば今にも手で触れていたかもしれない。それほどにも昂ってしまい、どうしようもない衝動に襲われている。
媚薬の効果であるらしい異常な反応に、狂いそうだ。
「光秀、手、外しては…くれぬ、か」
振り向いて、願い乞う。
だが光秀は微笑んで、体をなぞるだけで。
「あ…あぁ…光秀、あっ」
残念ながら願いは無言で却下され、体をうつ伏せから仰向けに返された。
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桜吹雪(毛利と天海/戦国)
- 2011/04/23 (Sat)
- 戦国バサラ |
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- ▲Top
ひらひらと、頭上から花びらが落ちてくる。空中を舞うそれは、季語は夏だが、春の花――桜。
そんな、薄紅色をした世界に、元就は佇んでいた。
片膝をつき、空いた右手で広げた包みから桜餅を口に運ぶ。
元就がこの場所を訪れたのは、政務をしていた元就の元へ掃除回りの侍女が訪れ、いつものように退室しようとした元就をふと呼び止めれば、良い機会だから息抜きに…とこの桜が美しい場所を教えられてのこと。
竹で作られた水筒の水を一口飲めば、ほっと一息を吐いた。
穏やかな気候が、眠気を誘う。
重くなる瞼に、思わずうつらうつらと微睡む。
子守唄のような木々のざわめき。
桜吹雪が、ひとつの足音を紛らした。
訪れた者は、眠る元就の穏やかな表情に、にこりと微笑む。
「…誰だ」
「あ」
ぱちりと目を見開いた元就は、訪れた者の姿を確と捉えていた。
「起こしてしまいましたか」
微笑むそれは、白と黒。銀髪に、口元を覆い隠す黒い鉄仮面。白い袴に淡い紫の染色。肩を覆う甲冑は黒く、飾りに付けられた羽は鴉の物。
穏やかに見える目の奥に、何か秘めたものを、元就は感じた。
微かな殺気と警戒を見せる元就に、白と黒の男は心外そうに肩を竦めて見せる。
「そう警戒せずとも、私はただの僧ですよ」
「僧らしからぬ」
「はは…よく言われます」
失笑を浮かべて、それから悠然と頭上を見上げた。
そよぐ風が長い銀髪と、元就の茶髪をはためかせる。
「此処は、心地好いですね」
風が止んで、男は元就にそう言った。
本当は呟きにも聴こえたのだが、元就には何故か、自分に言われたような気がした。
「此所には、初めて来た」
そして、普段なら必要の無い問いには答えないはずの元就が、自然な答えを返した。
言葉を無意識に紡ぐなど、普段ならあり得ないこと、元就自身、はっと不思議に思う。
けれど何故か、嫌ではなかった。
そんな元就の動揺を、男は気付いているのかいないのか、定かではなく。ただひたすらに、足元の花びらを爪先で遊んでいた。
「宮島へ向かうのか?」
「はい?」
男は、問われた質問に視線を元就に向ける。
「…安芸の宮島への参拝に来たのだろう?」
「ああ、そうですね、そうしましょうか」
「他にも何か用事があるのか?」
「鍋でも食べたいですねぇ」
「話を聞いておるか?」
「えぇ、聞いてます」
いまいち噛み合わない会話に相手が本当に僧なのだろうかと怪訝に思う。
そもそも元就の格好からして武家の人間だと分かる者に、飄々と話しかける僧など聞いたこともない。
刺客か偵察か、あるいはただの軽薄な僧か。
何であれ、注意することに損は無い。
「此処は、心地好いですね」
「先ほども聞いたが」
と呆れた元就に、
「そうではなく」
と返した男は、続けて
「貴方の居るこの場所が心地好いのですよ」
と、芝居のようなことを言った。
「………?」
意味のわからない言葉の真意を勘繰るものの、その言動は昔どこかで聞いたことがあるような気がする。それがいつだったか、思い出せずに首を傾げる。
「…貴様、何処かで会ったか?」
「隣に座っても構いませんか?」
「問うておるのは我だ、質問に答えよ」
苛立たしくなるのは何故か、分からず。その分からなさに、不愉快さが増す。
「当であり、否であり。…あの、隣に」
「断る」
しゅんと項垂れ、近くの木に寄りかかる。
やはり、その顔には見覚えがあるような気がした。
ひっかかるものを感じ、細かく、駆け巡る記憶から合致する人物を探していった。
城下に降りた際、遠征に行った際、戦の際、出会った者、一人一人思い浮かべては、消していく。
…と、記憶を掠める者を見つけた。
以前、尾張への遠征途中山崎の地で出会った、水色桔梗を掲げる軍の総大将に、男は似ていた。
あの時出会った男は、死神と呼ばれ、狂気が体全体から瘴気として滲み出ていた。
刃を交えながら、男は嬉しそうな目で、元就のことを自分と同じだと例えた男に、苛立ちを感じた。
主人である織田信長を噛み殺すとのことで、ゆくゆく安芸を危機に脅かすだろう織田信長を討つのならば、とその時は見逃した。
その後は姿を見かけたことは無い。
ただ―――中国にて毛利軍と、羽柴秀吉…後の豊臣秀吉率いる織田軍が刃を交え、その戦に兵の大半を向かわせていた為、人手の少なくなった本能寺に夜襲をかけた男は織田信長を討ち、豊臣により捕らえられ幽閉されたが、その後幽閉地から脱走し、幾つかの国を潰した後は、消息不明である―――と、元就は噂に聞いていた。
今、元就の目の前に居る僧が当時の男と同一人物であるならば、あるいは、その男と血の通う者だとしたら、元就の感じた違和感の説明がつく。
「…貴様」
呼ばれた、というより投げ付けられた声に「はい、なんでしょうか?」と暢気な声が返ってくる。
「名は、何と申す」
答えが返ってくるのに、やや時間あって。
「天海と申します」
天に海と書いて、天海。
当時の男とは違う名前。
名前を変えたか、あるいは本当に別人であるのか。どちらの可能性もある。
だがよく考えれば、纏う雰囲気は違い、髪型も俄に違う。
「あの、私の顔に何かついてますか?」
「いや…昔会った者に似ていたからに、同じ者かと思ったのだ」
疑いすぎた、と元就は己を咎めた。
「あの」
何用かと首を向ければ、天海は元就の手元にある包みをちらちらと見ていた。
「それは、桜餅…ですか?美味しそうですね」
三つ持ってきたうちの一つは先ほど元就が食し、残り二つとなっていた。
「…そうだが、貴様になどやらぬ」
甘党の元就が大事な甘味を天海にあげるはずなど無かった。
「おやおや、残念ですねぇ」
元就に見せた悲しそうな表情が、どこか嬉しそうに感じたのは気のせいか、否や。
「…さて、私はそろそろ暇いたします。きっと今頃、新しい主人が泣いているでしょうから」
「主人…?誰かに仕えておるのか」
必要な言葉だけを広い問いかけるが、天海は「そのうち貴方も会えますよ」と意味深な答えを返すだけだった。
「それはどういう―――」
突然、強い風に桜の木がざわめいた。
桜吹雪に言葉と視界を遮られ、腕で目を覆う。
漸く止んだ風に腕を退ければ、目の前にあったはずの天海の姿が無かった。
残ったのは、静けさと、落とされた桜の花びらに混じる黒い羽が一枚。
それから、
「…桜吹雪に紛れるとは、小癪な」
一つだけになった、桜餅だけ。
2011.4.23.
【桜吹雪】
以下半年後ギャグ
「以前貴様が食うた桜餅の返礼を頂きにきた」
「ようこそ元就公…さ、こちらへ」
「うむ」
「あ!毛利さま天海さま!丁度鍋がいい感じになってますよ!」
「美味しそうですねぇ、さすが金吾さん」
「えへへっ♪」
「…おい光秀」
「天海ですよ」
「…この緑のものは…」
「それね、片倉さんとこから美味しい葱とオクラを頂いて、鍋…あ、あれ、毛利さま何故怒っ…ひぃぃぃっ!」
「金吾、覚悟せよ」
「嫌ですぅぅぅ助けて天海さまーっ」
「…金吾さん、大丈夫ですよ…きちんと私が弔ってあげますからご安心を」
「えええ天海さばぁぁーっ?!」
終われ。
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